老年期の終り

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個人も老化するけど種とか民族にも老化ってあるのかな。

【コラム】韓国にあって日本にないもの

100年前の日本が、今の韓国のようだった。19世紀から20世紀初頭にかけて、日本が送り出した留学生は約2万4700人に達し、最大の留学生輩出国だった。岩倉視察団が欧米列強に送り込んだ留学生43人の中に、6歳の少女が含まれていたという事実から、当時の留学熱が想像できる。近代日本のまぶしいほどの発展は、留学生が「猿」とからかわれながらも文物を日本に伝え、大国との懸け橋の役割を果たした結果だった。日本に巻き付いていた鎖国の鎖を外したのも留学生だった。

今、中国内の日本人留学生は、韓国人留学生の半数にも満たない。米国内の日本人留学生も韓国人留学生の28%にすぎない。他国から学ぶことがない国になったからではない。日本は先進国の仲間入りした後も1980年代までは多くの留学生を送り出していた。留学生の数が激減したのは、経済成長が足踏み状態となり、社会が活力を失い始めてからだった。

最近の日本人は安定志向とか、ストレートに言うとつまんない奴が増えたとよく言われる。ただそのつまんない奴が20歳くらいの若者だったりして、一方でバブル期のおっさんは50歳を過ぎても頭の中がバブルで「でっかく生きようぜ」みたいなことを言っていたりするわけで、必ずしも個体の年齢と民族の年齢って一致するわけじゃないなと思った。

藤子・F・不二雄の短編に『老年期の終り』というものがある。名作だと思う。

老年期の終り

あらすじ

地球から5000光年離れ、銀河系の中心近くに位置する星ラグラング。歴史が始まって5000年が過ぎたこの星は、都市の大半が無人となり、わずかな住民が残るだけとなっていた。そんな中、5000年間一度も鳴らなかった警報装置が鳴り響く。この警報装置は船籍不明のロケットが上空に侵入すると鳴るというもので、着陸したロケットの内部には人工冬眠状態の少年がただ1人寝ていた。医者のタマゴであるマリモの治療により意識を取り戻した少年は、6000年前に地球から異星の文明と出会うための旅に出たイケダという宇宙飛行士で、総督と面会を果たし地球代表としての友好の意を伝える。だが、そこで総督は衝撃的な事実を告げる。ラグランクは恒星間航路の拠点としての役目を終え、明日にも無人の星と化すどころか、なんとイケダを含む最後の住民はワープ航法で60日後には地球に戻るのだ。家族や恋人をも捨てた6000年間が無駄となったことに、イケダは絶望して気絶してしまう。

再び意識を戻し、ガールフレンドが歌う『マギー、若き日の歌を』に聞き入るイケダに、ゲヒラはラグラングの歴史と人類の現状を語りだす。ラグラングが星としての一生を終えようとしているのと同時に、極度の出生率低下や宇宙各地からの撤退などが進み、人類という種族そのものが老年期を迎えて衰退しつつある。だが、ゲヒラは人類が何度も滅びかけながら種族として存続してきたことのことを評価するという。気が滅入る話が続くのに嫌気が差したマリモは、イケダを連れてラグラングを案内するが、どこも無人の廃墟と化し、空港長も昔日の思い出に耽るばかりであった。イケダは人類の退行に反論し、再びラグラングから外宇宙へ旅立つという。マリモにもついて来て欲しいと頼むイケダ。彼の頼みに応じるマリモの姿に、ゲヒラはある決心をする・・・

作中で語られる『いわば「人類」という種全体が青年期を過ぎて、老年期に入ったんだよ』『現象としてはさまざまある。まず出生率の低下だな。連邦の人口は急速に減少しつつある。文化の停滞も問題だ。ここ三百年ばかりこれという発券も発明も何もない。何よりもはっきりしているのは新しい物に目を向けようとしなくなったことだ。人類全体の性向がそうなっている。わしのように古い記録をあさっていると昔の人と現代人の違いにがく然とすることがある。人間が宇宙いっぱいに広がっていって何になる?今は皆がそう思うようになっている』

よいこともある。『しかしよくやったと思うよ人類は。絶滅の危機は何度もあったがそのたびに切りぬけた。老衰するまでに長らえられたのはむしろめでたいというべきかもしれんな。』

よくあるような話だけど、まとめ方がうまく状況描写も上手だ。最後のシーンなんかはなかなか示唆に富んだ名作だと思う。

で、日本はどうしよう?選挙の公約やマニフェスト、それに反応するネット民の反応を見ていると緩慢な自殺のような政策に支持が集まるようで、政治の力で国家が浮揚することはまあないだろうなあ。そうすると、この『老年期の終り』で描かれているように、自殺行為と呼ばれようとも

少年
『行けるところまで行くさ。止めないでくれ。手をつかねて滅びを待つなんてぼくの性に合わないんだよ。』
少女
『宇宙の深淵にのみこまれるのがオチよ』
少年
『ほんのわずかでも可能性が残されているかぎりぼくはそれを追ってみたいんだ。』
少女
『孤独と暗黒の旅を またつづけようというの!?』
少年
『もう そこにしか光明は残されていないんだ。たとえそれがどんなにかすかな光でも、僕は行く』

そういう決意に比べたら海外のどこか明るい国に移住して仕事を探してビザを取って永住権を取って・・・というのは実にお手軽なもんだ。行った先に住んでいるのは人間だし(人間とは思えないようなのもいるけど、それは日本も同じ)。人間が住んでいると言うことは、一定の常識は通用するということだ。食べ物は何らかあるだろうし、おそらく土地特有のおいしいものもあるだろう。水もあるしトイレや寝床もあるはずだ。また、どこかに行くとしても秘境のようなところを選ばず、オーソドックスな都市を選ぶのならばそんな最低限ではなく、かなり充実した都市生活を送ることができるだろう。

日本人の86.4%「生まれかわっても日本人になりたい」』に寄せられたコメントを見ると「日本最高、何たって食べ物がいい」とか、洋食を食べても最後にたくあんのお漬け物がないと落ち着かないというじーさん、ばーさんみたいに職に対して狭量になっているんじゃないかな。「当たり前だろ 治安が良くて、飯が美味くて、宗教に縛られない こんな国が他にあるか」いくらでもあると思うけど。まあラーメンを食べたいというのなら日本はいいかも。刺身とか寿司もそうかな。でも他の国にもおいしい物はある。アメリカは牛肉がおいしかった。日本にいると和牛最高、アメリカ牛ってまずいんでしょ?と思うかも知れないけど、むしろ逆ではないかと思うほど。日本の牛肉は脂のうまみはすごいけど、肉としてはそうでもないんじゃないかな。他の地域でもジャムの種類が豊富で楽しかったとか、ヨーグルトとかチーズが色々あったりとか、移住して最初の数ヶ月はわくわくして過ごせるほど食材は豊かだった。

今からでも遅くない海外脱出という選択肢が負け組を救う

かつて地方に住んでいた若者が、職を求めて集団で上京したように、真っ当な労働環境を求めて、海を渡ることは普通ではないか。無理して、劣悪な労働環境で労働者を奴隷のように酷使するブラック企業で働く必要などどこにもない。海外には、たとえ先進国でなくとも、ワークライフバランスの取れた真っ当な労働環境を提供している企業はたくさんある。

最後に、日本語にもなっている有名な英語のことわざを紹介しよう。

“ Where there is a will, there is a way. ” 「意思あるところに道は開ける」

こういう人がちらほらいて、時代の日本人はこういう人の中から生まれるのかな。

1 個のコメント

  • 航空自衛隊は真っ当な労働環境だから、みんな航空自衛隊に入ればいいと思うよ。

    基本的に毎日定時で帰れるし、衣食住ただだし、病気で手術する場合は医療費全額防衛省が負担してくれるし、
    春、夏、冬にそれぞれ2週間近い長期休暇がもらえるし、その他福利厚生ウマウマだし、人の役に立つ仕事だ
    し、最高の職場だよ。

    実際冗談抜きで現場労働は体のコンディション悪いと生産性落ちるどころかヘタしたら死人出るから、意外と
    日本にしてはホワイトなところが多いんで、そこそこおすすめ。てゆうか下手に大卒で民間就職するより間違
    いなく待遇いい。

    ちなみに、航空自衛隊は米軍との共同演習とかでしょっちゅうアメリカとか行くので、ここ数年英語教育には
    かなり力入れてるから、まずは日本で金貯めて英語勉強して将来は海外って人が最近やたら増えてる。

    まーあなたが思ってるほど日本の若者はつまらない内向きな考え方してるわけじゃないよ。

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