無制限クラウドストレージ:500円/月

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Pogoplug Cloudというサービスが話題になっていた。

クラウドストレージに期待することは次の2点である。

  • 世界中のどこからでも高速にアクセスできること
  • バックアップ

自分はよく国外に行く。少し専門的な話になるけど、インターネットはTCP/IPというプロトコルが使われている。そのTCPは距離が長くなると通信速度が落ちるという問題がある。東京とニューヨークの両拠点がともに100Mbpsの光ファイバーを引いていてもTCPを使う限りは大したスピードが出ない。

TCPはデータを送ると相手からACK(届きましたよ)というメッセージを受け取るシステムになっている。ACKが届かないときはどこかでデータが消えたと判断して再送する。また相手のコンピュータの性能もあるので送れる量には一定の歯止めがある。これをウインドウサイズと呼ぶ。

データを送って応答が返るまでの時間をRTTと呼ぶ。つまりデータを送ってACKが戻るまで最低でもRTTの時間がかかる。仮にRTTが0.1秒(100ms)だとすると、データを送ってから0.1秒経つまでは相手に届いたかわからない。届いていなければ再送しなければならないので0.1秒は待たされる。一度に送れるのはウインドウサイズぶんである。だから、ウインドウサイズが64KBで、RTTが0.1秒だったら640KB/sでしかデータを送ることができない。これはどれだけ回線が速くてもTCPを使う以上はこの壁を越えることはできない。

さて、日本に自宅サーバを立てて海外にはノートパソコンを持って行くとしよう。ノートには容量の小さいSSDしか付いていない。だから使うデータのすべてをSSDに入れるわけにはいかない。仕方がないので使うデータは日本の自宅サーバに置いてそこからアクセスすればいいや、と思うかも知れない。しかし前述の制限があるからTCPを使う以上はどう頑張っても大したスピードは出ない。とても巨大ファイルをやりとりすることなんか無理だ。実際に600KB/s出ればラッキーで、ひどいときは30KB/s程度しか出ないこともある。

CDN(Contents Delivery Network)というアイディアがある。大きなファイルサイズのものも効率よく配布できるように色々工夫したサービスだ。しかし自分でこういう物を作るのはとても困難である。そこでクラウドストレージを使うことにする。こういうサービスはうまく調整されていて、世界中のどこからアクセスしてもかなりスピードが出る。Google DriveとかマイクロソフトのSkyDriveは概ね年4,000円〜5,000円くらいで100GBほど使える。このあたりが落としどころかなあと思っていたけど、もし月500円で無制限にファイルを置けて、世界中どこからアクセスしても十分に高速で、かつデータが消えるリスクが小さいとすればとても魅力的だ。

今のところPogoplug Cloudはまだ安心できないかな、と思っている。速度については今後海外に行ったときにテストしてみるとして、あとはデータがきちんと保全されるかである。ともあれ500円で使えるのでまずはテストしてみるつもり。