Togetterにこんなのがあった。
30年で大地震の確率は87%・・浜岡停止の最大の理由だ。確率計算のプロセスは不明だが、あえて単純計算すると、この1年で起こる確率は2.9%、この一カ月の確率は0.2%だ。原発停止の様々な社会経済的コストを試算するために1カ月かけても、その間に地震が起こる確率は極めて低いはずだ。
確かにひどい計算だ。しかし、それを馬鹿にしている方にも問題がある。
正しい計算を披露している人がいない
いるかもしれないけど、ざっと見た限りだと馬鹿にする意見ばかりでまともなものはない。
おいらもあんまり確率は得意ではないんだけど、ちょっと考えてみることにしよう。おそらく地震の統計は指数分布で与えられている。30年で87%というのを天下り的に信じるとしたら、1ヶ月単位で
1-e^(-lambda * 30*12)=0.87
ということになる。ここから方程式を解けばλの値がわかり、およそλ = 0.00566728である。で、ある期間までの累積確率が欲しいのならtに値を入れればいい。1ヶ月後ならt=1で、1年後ならt=12を入れる。
すると1ヶ月以内に東海地震の来る確率はおよそ0.56%くらい、1年以内だと6.57%となる。竹中平蔵の単純な割り算よりは東海地震が1ヶ月以内に来る確率は大きいわけだ。
間違っていたら教えて下さい。
毎日87%の確率で東海地震が来る!?
意外と多いのは割っちゃだめでしょ、毎日87%だよって意見。いくらなんでもこれは実感に合わないと思わないのかな。
たとえば100個ボールが入っている箱があり、黒が87個、白が13個だとする。で、毎日ランダムにボールを取り出したとき黒がいつ出るかというとたぶん明日か明後日には黒を取り出すよね。黒いボールを取り出すと言うことは大地震が来るということの譬えなので、この通りに地震が来たら日本はそれこそ沈没してしまう。
この手の確率計算はひたすら演習をやるのがたぶん覚えるには近道。そういう点でこの本は有用だと思います。
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