脈絡なく書いてみる。
金庫の中の鍵
金庫の中に金庫の鍵がある。金庫を開けるには鍵が必要だが、鍵がなければ金庫は開かない\(^o^)/
アメリカで就職しようと思うとこの問題にぶちあたる。アメリカで一般的な就労ビザはH1Bビザである。H1Bビザは企業に紐付けされているので、企業に雇用されないと発行されない。ITSNOTTHESAMEさんが教えてくれたようにH1Bビザは4月に申請して10月に受け取る。
しかし一般的にアメリカの企業は日本のように内定を出してしばらく待って採用ということをしない。来週から来てよと言われたらすぐに働かなくてはならない。しかし働くためにはH1Bビザがいる。H1Bビザを取るためには働かなくてはならない。
この問題をどうやって埋めるか。
永住権(グリーンカード)を取る
おそらく一番強力なのはグリーンカードを取得すること。女性の場合だと結婚して取得する人が多いけど、男性でそれができる人は稀のようである。遺伝子調査で明らかになったところによると、世界で一番根が深いとされるインドのカースト制度も女性ならばカーストを越えて上に上がるチャンスがあるらしい。そう考えると日本の男性というのは下位カーストなのかという気分になってくる。
下位カーストに嘆いても仕方がないので、前向きな方法を考える。とりあえず毎年DVプログラムに応募し続けるしかないらしい。だいたい日本だと例年は1%くらいの確率で当選している。今年(申し込みは去年の10月)は例年と違って申込期間が短かったため、どうしても取りたいという人は見逃さないだろうけど、何となく応募する人は少なかったと期待したい。それでも高々2%の当選確率である。これはまず当たらない。
なお、当選発表が予定されている5月1日には、おいらは台湾にいる予定。色々書類を揃えて行くべきかなあと思っていたが、面接時に用意すればいいらしく、万一当選したら台湾から郵便で手続きをすることにしよう。
面接は待ち人数にもよるらしいが、11月くらいになるという。その頃はおいらはアメリカにいるかも知れない。当選したらどこで手続きするか決めないといけないけど、どう答えようか。一時帰国する人が多いらしいけど。
OPT(Optional Practical Training)
DVプログラムは宝くじみたいなものなので、まず当たらない。当たることを期待していたらじーさんになってしまう。では現実的にはどうするか?
アメリカの大学などを卒業するとCertificationを貰える。そうするとOPT(Optional Practical Training)の申請が可能で、1年間アメリカで働くことができる。その1年の間に就職してH1Bビザを申請してもらい、OPT期限内にH1Bビザに切り替えればOKである。これが王道で多くの人はこれを選ぶ。
しかし、これって1年かぎりである。OPT目当てでアメリカの大学に通ってダメなら学費と時間が全部無駄というのはひどいんじゃないか。
前にどっかで日本人女性がアメリカに住んでいて妊娠し、日本の両親が子供を見たいというので出産が近づいたら日本に帰国したという話を読んだ。価値観は人それぞれだし、この子が成人するころには世界情勢はどうなっているか知らないけど、非常にもったいないことをした。アメリカ国内で生まれさえすればアメリカ国籍が与えられる。可能性はないだろうけど、理屈上はアメリカ大統領にだってなれる。そのチャンスをふいにしたというのはとても惜しいことではないか。その後も国籍を取るチャンスはあるものの、非常に苦労するかも知れない。
自分に子供が生まれるのなら、今の考えならできるだけアメリカで産んでもらいたい。出産のためだけに入国するのは最近はダメらしいけど、普段からアメリカにいるのに出産だけ日本でする意味はない。アメリカは出生地主義なので、あとで子供が日本国籍を選択したとしてもアメリカで出生した記録はなくならないので、日本が二重国籍は認めませんと言ってもアメリカ国籍を失うことはないのである。
想像してみてほしい—-あなたは、日本で生まれ育った18歳のフランス人。東京・飯田橋にあるフランス人高校を卒業したばかりで、将来のことを真剣に考えている(フリをしている)。自分の生きる道は、どちらの国にあるのか。フランスに渡る? それとも日本に残る? あなたが新聞を毎日読んでいるなら、答えは自明だろう。もちろんフランスだ。
フランスは「joie de vivre(人生を楽しむ)」国だ。国際的で、若々しくて、開放的。世界1の美女に世界1のファッションブランド、世界1の景色とワインがそろっている。
一方で、日本は「未来が約束された国」の座から転げ落ちてしまった。高齢化と景気低迷がものすごいスピードで進み、世界での存在感はすっかり失われている。
日本にとって、世界はどうでもいいらしい。政治もメディアも自己中心的で、NHKの7時のニュースは国内ニュースばかり。「グローバル企業」にしても、組織の体質は正反対だ。英語を積極的に活用するような機運もほとんどない(TOEFLのスコアでみると、日本人のスピーキング力は鎖国同然の北朝鮮にも及ばない)。
だが、こうしたマイナス面があるにも関わらず、18歳になるまで日本で暮らしたフランス人の多く(いや、ほとんどかもしれない)が選ぶのは、フランスよりも日本だ。なぜか。彼らは日本社会の柔和さや格差の小ささ、日常生活の質の高さを知っているからだ。
日本とフランスの両方で税務署や郵便局を利用したり、郊外の電車に乗ってみれば、よく分かる。日本は清潔で効率が良く、マナーもいい。フランスのこうした場所は、不潔で効率が悪くて、係員は攻撃的だ。2つの国で同じ体験をした人なら、100%私の意見に賛成するだろう。
なんて記事があったけど、アメリカと日本の場合は迷うことはない。永遠に消えないアメリカ国籍があるのだから、迷ったら日本国籍を選んでおけばいい。
UCSC Extension
OPTを取るなら何もアメリカの大学を卒業しなくても、Extensionでよい。Extensionというのは、どうもカリフォルニア大学にしかない社会人向けの実践講座らしい。つまり、中部の無名大学で格安Extensionを受けることはできない模様。お金が気になるなら大学院でも行って奨学金を取るしかない。
UC Santa CruzのExtensionはシリコンバレーにあり人気だそうだ。ただし学費が見あたらない。tuitionで検索しても具体的な金額はどこにもないのである。
UC Berkeleyはちゃんと学費が書いてある。1年で47,000ドルほど。非常に高い。
UCSCの学費はわからないが、他のExtensionから推察するに9ヶ月の授業料が150万円、生活費が150万円の300万円くらいかかると見ておけばいいだろう。このお金をどう工面するかが問題である。
繰り返すがOPTは1年間。その間に就職できないとアウト。あれほど嫌った日本の新卒制度みたいなのがアメリカにもあった(外国人限定)。さらにH1Bビザは企業に紐付けなので、解雇されたらアウト。グリーンカードが降りるまでは堪え忍ぶしかない。これも日本の転職市場みたいで嫌なもんだ(外人限定)。
ここを乗り切れば何とかアメリカで生きていくことができるだろう。今後はアメリカは没落するという予想もあるけど、たぶんそれはない。なぜなら世界で唯一、世界中から優秀な人が集まっている国だから。これからは中国だとか言っても、中国のエリートはだいたいアメリカに来る。
アメリカで仕事を見つけるのって大変すぎる
ともあれ、グリーンカードが取れればラッキー、ダメならOPTで1年間働くのが現実的だというのが現在の結論。他にも外資系企業に日本で就職してH1Bビザが発行され次第アメリカ本社に行くとかあるらしい。
アメリカの企業は流動性もあり、手がけているビジネスも面白いものが多くとてもいい。しかしビザやグリーンカードを発行するアメリカ政府は排他的だと思う。特に9.11後はそうらしい。
少し前までサンノゼで英語を勉強しつつ現地の状況を見るのもいいかなと思っていた。でも、色々調べると語学学校ではどうにもならず、Extensionに行くべきなのかも知れない。語学学校でも4ヶ月で1万ドルくらいは使ってしまうからね。
これだけ大変で、お金も時間もかかって、色々わからないから手探り状態であるにも関わらずアメリカを目指すのがベストかというと分からなくなってくる。
シンガポールの方がよくはないか
他にも選択肢はあるだろう。おいら的に筆頭はシンガポール。他にも上海、香港、台湾、オーストラリア、ニュージーランドなんかもよさそう。比較のためにシンガポールで職を得るためにはどうしたらいいか検討するのも大事だ。
シンガポールは教育への投資を惜しみません。才能を育て将来の指導者を育成することが重要であると確信しているからです。そのために、留学生が利用できるさまざまな学費支援制度を設けています。
学費補助制度
シンガポール国内の大学またはポリテクニック(高等専門学校)に入学するすべての学生(留学生を含む)は、教育省が定める学費補助制度を利用して、学費の最大80% までの補助を受けることができます。留学生でも、留学終了後 3 年間シンガポールの企業で働く旨の誓約書をシンガポール政府と交わした場合に、同じ学費補助の申請資格を得ることができます。この学費補助制度を通して支払われた補助金は返済不要です。
日本と違って有能な人を求めている社会であることをかなりアピールしている。政府のページに日本語のページがあるというのも面白い。問題は「留学生でも、留学終了後 3 年間シンガポールの企業で働く旨の誓約書をシンガポール政府と交わした場合」というけど、採用される保証はないということ。
不確定なことに対して頑張ってみるのも大事かも
やればできることは案外簡単だ。例えば受験もここまで学力を高めれば受かるとわかるし、卒論や修論も書けばいい。《醜活》に勤しんでいる人も目の前の課題を乗り越えれば何とかなると信じている。悩むよりまず行動という困難は意外と気は楽である。
アメリカ行きは本当にどうなるかわからない。努力しても報われる保証はないが、努力しないで成功はあり得ない。ずっと日本で閉塞感に塗れて生きていくしか選択肢がない。
でも、僕はむやみに海外に行くことを薦めているわけではありません。東大でやりたい学問が決まっているならば、東大に行けばいいと思います。グローバル感があるかないか、それだけです。所詮は学問の場で、終着点ではないのですから。そこで何を得るかということが大事で、これが正しいということはない。逆に言えば、海外に行って一回失敗したからって死ぬわけではないし、どんどん挑戦すればいいのです。また、そういう思考の切り替えができる子じゃないとだめだと思いますね。
確かにアメリカに挑戦して失敗しても死ぬわけではないだろう。ただ、時間とお金を失う。300万円という金額は相当倹約してもアルバイトでは2年くらいかかる金額であるゆえ、おいそれと挑戦できるわけではない。
はやぶさプロジェクト・リーダー川口淳一郎「日本人よ、背伸びしよう」
「今の日本は『先進国病』に罹っています。大胆に発想をチェンジしないかぎり、閉塞状況から抜け出すことはできません。それなのに国は『事業仕分け』のようなマイナス思考のことをやっている。若者たちは夢や希望を持つことを忘れ、挑戦しようともしない。これでは悪循環に陥るばかりです」
(略)
たとえば、「背伸びするクセをつけよう」。
最近の日本人ときたら、とかく安定志向に走りがちで、冒険や挑戦をしない。とりわけ“草食系”と揶揄される若者たちにはその傾向が強い。そうした「守りの姿勢」でいるかぎり、いつまでたっても斬新なアイデアや大きな成果は得られない、との持論だ。
今は背伸びをするべき時期かも知れないな。
とりあえずおいらは恵まれている方で、持ち家があるから年間100万円も稼げれば日本に戻って慎ましく生きることは可能である。ただ、女性の場合はスーパーのレジ打ちとかコンビニくらいは仕事があるらしいけど、男の場合は40歳過ぎるとそういう仕事にも就けなくなるらしい。まあ色々心配はあるけど、心配ばかりして何もしないのはよくないから頑張ろう。
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