東大生5割が進路不明

広告

このエントリは、シーボの日記の「どこかで掛け違えてきて気がつけば一つ余ったボタン。」へのトラックバックです。

東大生5割が進路不明

確かに5割が進路不明は大げさですよね。私も何か進路報告の紙は貰った気がするけど「Onaneet & Company」と書くことすらなく捨ててしまいました。まあ、私の場合は留年を選んで休学しているので行方不明者ではないのですが。

ポスドク→高齢ニート

で、高齢ニートは学部卒ニートと違うかというと、年齢的なモノは不可逆なので大きいんでしょうね。学部卒ならばいおの言う専攻ロンダで逃げ出すことも可能です。博士まで行っちゃうと身動き取れないですね。これは別に理学に限らず、多くの専攻でそうです。修士くらいだと、シーボ氏も指摘するように「研究手法を知っています」程度でしか見られないけど、Ph.Dホルダーは本人の専門で見られるので、ニーズのない専門を選んじゃうとかなり厳しい。

かといって、本質的に違うかというとそうでもないような。ストレートに言うと、社会に見る目がないことが原因だと私は考えています。馬鹿とハサミは使いようで切れる。高学歴(高齢・学部卒問わず)ニートはハサミなので、使い手の方で何とかして欲しいです。ジャイアンツというけど、それを上手に使う能力がマネジメントに求められるんじゃないですか?一方で、社会も優秀な人材が潤沢に揃っていてもうお腹いっぱいって訳じゃないんですよ。みんな優秀な人材が欲しいとか、今の新入社員はわからないとか愚痴はこぼしています。これを私は「ドラえもん理論」と呼んでいます。企業はのび太くん。

理学部選択者は自覚症状がないのか

たぶんですけど、東大はまだ進振があって選択が少しばかり猶予されるという点でいい方だと思うのですが、他の大学を考えてみると、受験生は工学部目指していたけど、順調に成績伸びてきたから理学部(とか医学部)にしようかななんて人はたくさんいます。

とすると、東大で理学部選択者が覚悟を決めて進学したかというと、他の大学より1年ちょっと余裕がある(しかも受験みたいに頭から湯気出している時期でもないので冷静に決められる)ぶんマシ程度ではないかなと思うのです。

東大はいい大学だと思うよ

ばいおは大学に不満があるようですが、その辺が私は違います。まあ、助けて欲しいのに何もしてくれなかったとか、こっちが秋まで就活でヒーヒー言っているのに、周りの人(教授とか)は単にサボっているだけのダメ学生みたいに思っているような気がしたとか恨みはありますよ。就活漬けになるために大学や大学院に入った訳じゃなくて、昔は学問への情熱もこれでもあったんですよ。でも、人間って理想とするモノとかけ離れていると偉くストレスがたまるらしくて、私の場合は就活も上手くいかない、研究も上手くいかないってストレスで潰れちゃったわけですが。今は完全に廃人というか、まるでジャーナルも読まないし、頭はメチャクチャ悪くなっています。

それ以外の点では東大はいい大学だと思います。指導教員は鈍感だけどいい人だと思うし、優秀だし。一般的に東大の教員は優秀だと思います。留学生と英語でディスカッションなんかも普通にします(たいてい留学経験あるんですけどね)し、語学力以外を見ても実力があります。

意外と地方の旧帝大(北大・東北大・名大・阪大・九大)あたりのレベルですら、かなり悲しくなるような教員がたくさんいることを知ると、東大がどれだけ恵まれているかわかります。

例えばですね、コンビニでバイトすればPOSシステムなんてのはそこそこ理解します。コンビニは相当こうしたシステムには工夫をしていて、単に客層だけじゃなくて天気予報とかイベントとか、ありとあらゆることを考慮して無駄のない仕入れをして運営されています。さすがはプロって感じですよね。ところが、某地方旧帝大の経済学部で経営戦略やっているオッサンの話を聞いたのですが、バイト以下の知識しかないのに、コンビニのあるべき姿を得意げに語っているんですよ。これは寒気がするほどの衝撃でした。他にもいろんな分野でこういう人は見てきました。予備校とか教育工学の先進的な民間企業を知らない(というか知ろうともしない感じの)教育工学者とか。

悪いのは社会

で、私は大学は悪くないと思っております。悪いとすれば、社会の変化への対応が遅れていることだけど、社会が悪いのにそれに合わせるって本末転倒じゃね?と思うので、こっちには言及しません。

以前も書いたけど、自動車会社の幹部が「なぜ最近は自動車の売れ行きが悪いのだろう?」と言ったそうですが、これだけワーキングプアが増えては車なんて買えるわけないですよ。一方で勝ち組と称される人はずいぶん金回りはいいようですから、レクサスとかそういう高級車もそれなりに売れてしまいますけどね。

もともと一定のパート労働者とかアルバイトはいたのですが、最近はそこに契約社員だとか派遣社員だとか、昔なら正社員になっていたはずの人を薄給でこき使うことが普通になってしまいました。所得が低ければ消費を控える。そうすると内需はしぼみます。

それじゃ困るからって多くの企業で価格競争を始めます。デフレとか以前は言っていたけど、これも馬鹿らしい話だと思うんですよね。だって、価格が下がるのは企業努力のたまものなんですから。例えばスーパーでプライベートブランドの商品を並べると価格は下がります。その代わり流通とか卸とか中間業者が儲からなくなる。あちこちでそうやってコストを削っていくと、しわ寄せを食らうのは一般労働者で、そいつらに払う給料を絞ろうとすると派遣になる。まさに悪循環。種をまかずに花が咲くものかと。

大企業のすべきこと、政府のすべきこと

この負の連鎖を断ち切るには、経営体力のあるところが従業員の扱いを以前通りに戻すべきだと考えます。トヨタとか少し前まで純利益2兆円とか言っていたし、多くの企業で過去最高益に沸いていたわけですよ。

普段は法人税払えと叫ぶところですが、どーせ国家は何もしないのだから法人税入れてもろくなことに使いやしない。だったら、従業員の待遇を戻して内需にお金が流れるように率先してすべきなんです。

政府も変な人材派遣業者をこんなにのさばらせず、ちゃんと管理すべきでした。人材派遣というと綺麗に聞こえますけど、現代の奴隷商人と言われていた悪辣な企業はたくさんあります。ピンハネ率は高いし、二重派遣に至っては無駄なところを経由するだけで金が勝手にわいてくる魔法のビジネスですが、そんなのを何年間にもわたって許してきちゃだめ。

六本木ヒルズのグッドウィルオフィスは、壁が鏡張りで、やっすいキャバクラって感じでした。人材派遣ってこんなもんかあって思ったものです。

余談:厚労省・事務次官経験者・連続殺傷事件

舛添大臣が前に「厚生労働省には大臣が3人必要だ。労働問題、年金問題、医療問題だ」と言っていました。確かにこれはもっともなことです。やっかいな問題が3つも厚労省の担当ですからね。

ワイドショーでもずいぶん叩いていたようですが、厚労省は嫌われ者になっています。たぶん今回の連続殺傷事件もそんなところでしょう。右翼か何かの鉄砲玉が義憤に駆られて短絡的に動いている、そんな感じがします。

オナニートを生んだのは社会

なんか、だんだん論点ずれるから無理矢理元に戻しますよ。

シーボ氏もばいおも大学について色々述べているのですが、私は大学は今のままでいいと思うのです。理学部を必要としない社会の方に問題があると思っているからです。

どせいたんさきのコメントにもちょっと書いたけど、理学部で扱うような基礎研究に金を出さないで、成果だけぱくろうなんてドケチな社会は許しちゃいけない。確かに基礎研究なんてのは、いつ金につながるか見通しが立たないことをやっていたりするもので、一見するとお金の無駄でもあるんだけど、そういうのがないと技術立国は成り立つはずがない。

ほんと、ゴチャゴチャしてきたけど、私は社会に問題があると考える派です。まず人並みの生活を若者に保証すれば内需もよくなるし、ひいては日本経済全体が活気づくんじゃないかと思っております。